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2023.06.03

中古住宅を見学時のちょっとしたポイント

 

中古住宅の善し悪しは、最終的には建築士の判断が必要になるのですが、買うかどうかも決めていない段階で、建築士に相談するのも難しいかもしれません。
そこで今回は、物件の見学時のちょっとしたコツをご紹介します。

 

不動産広告図面にメモする

物件内見時には同行する不動産屋さんから図面が渡されることが一般的です。

物件内見時にはこの図面に気になった点をどんどんメモすることが重要です。
また、スマートフォンで写真撮影も容易に行えるようになっているので、気になるところはとりあえず写真を撮影しておくことがお勧めです。
ただ、1日に複数の物件を内見したりする場合、どの物件の写真だったかわからなくなるので、内見を開始する際に不動産会社から渡された図面をまず撮影しておくと、後から写真を見直すときに便利なのでお勧めです。

 

スリッパを履かない

戸建ての内見ではスリッパを履かないのが重要です。

建築士が行うインスペクションでもスリッパを履かないというのが鉄則です。
足から伝わる感触が重要なサインになるからです。
踏んだら少し沈む、ブカブカする、音が鳴る、などの事象は、大きな劣化事象のサインということもあるのですが、仮にその家を買った場合に、いつまでも気になるポイントになってしまうので、直せるものならリフォームついでに直しておいた方が良い箇所とも言えます。

 

天窓がある物件は要注意

住宅密集地だと採光のために天窓が設置されていることが多いのですが、天窓は雨漏れの発生が多い箇所でもあります。
内見している物件に天窓があったら、一見問題がなさそうに思えても、様々な角度から写真を撮影しておくことをお勧めします。

 

部屋は天井にも目を向ける

雨漏れが発生すると天井に雨染みができるので、天井は要チェックです。

特に最上階やバルコニー直下の居室は雨漏れが発生しやすい箇所になります。
居室は床や壁の汚れなどに目を向けがちですが、天井の確認を忘れないように注意しましょう。

 

内装だけではなく外回りも必ず見る

中古戸建てで失敗しないコツは、外回りもきちんと確認しておくことです。
物件の内見は、建物の内部から始めることがほとんどです。
広さや間取り、傷み具合、明るさなど、実際の生活を想像しながら、各部屋を見て回ります。
物件が気に入らなければここで終了で良いのですが、ちょっとでも「買ってもいいかな?」と思える場合は、かならず外回りを確認しましょう。

 

主なチェックポイントは下記になります。

 

そもそも外回りに入ることができるか?

都市部の戸建てで、隣の家と接近していて、建物の側面や裏側に入れない建物があります。
こういった建物は要注意です。
まず外回りで見ることができない箇所があるということは、その箇所についてはメンテナンスが困難だということです。

また、戸建て住宅は、屋根や外壁の定期的なメンテナンスが必要で、これらの作業を行うために足場を組む必要があるのですが、隣の家に許可を貰って、隣の家の敷地をお借りして足場が組めればまだいいのですが、そもそも足場が組めないとなると、メンテナンスが難しい物件と言わざるを得ず、その物件でなければならない理由がない限り、検討から外した方が良いと言えます。

 

じめじめしている

通常は隣の家との間隔があるので、住宅密集地であっても風が通り抜けます。
雨が続いているわけではないのに、建物の外周部がじめじめしているということは、湿気の原因となる何かがあるはずで、湿気が建物にダメージを及ぼすことも懸念されますが、何より水分があるということは植物が生える環境ともいえ、まめに除草しないと虫の発生原因となりますし、外壁に沿って伸びる蔦を放置すると、建物に思わぬ悪影響を及ぼすことも懸念されます。

 

基礎のひび割れ

基礎のひび割れはコンクリートの収縮でよく発生するので、ひび割れがあるからダメ、という判断ではないのですが、地盤が悪くて建物が傾いている時にもひび割れが発生します。

建築士の判断が必要な事象であることは間違いないので、基礎のひび割れを発見したら、スマートフォンで写真を撮影して、不動産広告の図面にひび割れ箇所をメモしておくと、後から建築士に相談しやすいのでお勧めです。

切り土・盛り土といって、新築時の宅地造成の関係で建物の傾きが発生する事例が多いので、坂の多い町で住宅購入を検討される場合は、基礎のひび割れチェックを忘れないようにしましょう。

 

その他(外壁のひび割れ・窓周りなど)

建築士の建物調査では、外壁や開口部付近は要チェックのポイントなのですが、一般の方で判断するのは難しいですし、2階・3階部分を見るのも難しいです。
外壁その他は気になったことがあれば、写真を撮影して図面にメモを残して、後日建築士に相談する、という対応が現実的です。

他にもいろいろあるのですが、あまり多くの「やらなければならない」を詰め込むと疲れてしまうので、簡単に実行できそうなことからお試しください。

仮に今回ご紹介した項目すべてノーチェックだったとしても、購入前に建築士によるインスペクションを実施し、悪いところをリフォームする前提で余裕のある予算設定にしておけば、困った事態には陥らないと思いますので、過剰に心配する必要はありません。

 

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