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2024.07.01

空き家問題について

日本における空き家問題は深刻化しています。
空き家が増え続ける一方で、なぜ多くの所有者が売却を選ばないのでしょうか?

 

■空き家が増加している理由

空き家が発生する最も一般的な原因は、自宅を所有する高齢者が老人ホームなどの高齢者住宅や子供宅などに転居することです。
また、日本における空き家の増加は、人口減少と家族形態の変化が大きく影響しています。
これらの要因が組み合わさることで、日本全国で空き家が増え続けているようです。

 

・空き家が売れない理由

1.地方や田舎のため買い手が見つからない
2.物件自体に問題があって売却が困難

 

・人口減少に伴う需要の低下問題

日本の人口減少は、住宅需要の低下と直結しており、これが空き家増加の主な一因となっています。
内閣府の予測では、2020年の人口から2030年に約93%、2040年に約86%、2050年には約78%まで日本の人口が減少するとされています。
特に少子化の影響により、昭和時代に建てられた住宅が空き家となっていることが多いようです。

 

理由は、新築物件の方が入居者に選ばれやすく、特に競争が激しい地域や過疎地では、新築物件でも入居者が見つかりにくい状況があります。
これらの背景から、特に古い物件の空き家が増加しています。
特に若年層の減少や高齢化が進む地域では、住宅への需要が減少し、多くの家屋が使用されないまま放置される傾向があります。

 

・家族形態の変化

近年の家族形態の変化、特に核家族化や単身世帯の増加により、大きな住居から小さな住居へとライフスタイルが住宅の需要に変化をもたらしています。
また、高齢の物件所有者が老人ホームに入所していることは多く、これにより所有物件が空き家になるケースが増えています。

 

・空き家を売らない理由

空き家の所有者が不動産を売却しない理由には、感情的なつながり、経済的な問題、社会的な背景が関係しています。
また、社会的背景として、高齢化や過疎化が進む地域では、売却先が見つからないこともあります。
これらの複合的な理由から、空き家の売却が難しい状況になっているのです。

 

・感情的な価値の存在

多くの空き家の所有者にとって、家には感情的な価値があり、これが売却する上での障壁になっています。
家を建てた親の記憶や子ども時代の思い出が強く残る家を売却することは、所有者にとって感情的に困難な決断です。
また、代々続く家族の家という意味合いが強い物件も、売却を躊躇する理由となり得ます。
売りたいと思っている所有者がいても、家族が売却を拒否する場合もあります。
家族間で物件に対する感情的なつながりや意見の相違があると、売却の決定に至らないことが多いです。
これは、家族全員の思い出や価値観が絡むため、感情的な要素が売却を複雑にする一因となります。

 

・空き家を売らない最も一般的な回答

総務省の2019年度の調査によると、「物置として必要だから」という理由。
特に、所有物が多い家庭では、空き家をトランクルームの代わりに使うのが便利のようです。
さらに、相続した空き家に残っている物の撤去が面倒で、そのままにしているケースも多いと報告されています。
多くの空き家所有者は、空き家を物置代わりにして季節ごとの装飾品や家具、家族の遺品など、普段使わないが捨てるには惜しい物の保管場所として利用しているということになります。

 

・解体費用がかかる

解体費用の負担は空き家売却の大きな壁となります。
特に金銭的に余裕のない場合、高額な解体費用は大きな負担となります。
解体費用の相場は物件の大きさや立地、建物の状態によって異なりますが、通常150万円から200万円程度かかり、大きさや構造によりそれ以上かかる場合もあります。
これが所有者にとっての重要な経済的負担となり放置してしまうようです。

 

・相続関連のトラブルがある

空き家が相続の対象となると、共有者間の意見の不一致や手続きの煩雑さが売却の壁となります。
親からの相続を受けて、物件の所有権が未決定の場合があります。
相続により複数の共有者が発生し、意見が合わない場合、売却の決定が困難になることがあります。
一般に相続と言えば、物件を巡る争いが想像されますが、実は、老朽化した物件では「相続したくない」という理由での押し付け合いが多く見られます。

 

・空き家が遠方にある

所有者が遠方に空き家を持つ場合、管理や売却をする事は困難です。
引っ越しや相続者が遠くに住むことで、空き家が遠方にある場合は管理が難しくなります。
例えば、定期的なメンテナンスや草刈りが必要な空き家が遠方にある場合、所有者は頻繁に現地に行くことが難しく、物件の状態が悪化する可能性があります。
物理的な距離があると、住居や倉庫としての利用が困難になり、結果的に空き家が放置されがちです。
また、家の老朽化や周囲の環境の悪化が進むケースもあり、最終的には所有者の所在が不明となることもあります。

 

・売れないと諦めている

実際には、空き家でも売却の可能性は十分にあります。
リモートワークの普及に伴い、都市から離れた地域でも住宅に対する関心が高まっているうえ、空き家をリノベーションして若い世代向けの住宅として再販する事例が増えています。
このような物件は、比較的低価格で市場に出されることが多く、低予算で購入を希望する住宅購入者にとって魅力的です。

 

■空き家を放置することによるリスク

・土地の固定資産税が上がる可能性がある

空き家の固定資産税の問題は、使用されていない土地に対し高い税率が適用される可能性があるため、金銭的負担が増加することがあります。

固定資産税の計算は、土地や建物の評価額に基づいて行われ、その税率は地域や物件の状況によって異なりますが、固定資産税の標準税率は1.4%です。

都市計画税は市街化区域の土地や建物にかかる税金で、一般的には0.3%の税率が適用されます。
これらの税率を適用すると、空き家の年間の固定資産税は数万円から数十万円になることがあります。
空き家となっている土地は、通常より高い税率で課税される場合があるため、所有者にとって金銭的な負担が大きくなることが指摘されています。

 

・買い手が見つからなくなる

長期間放置された空き家は、物件の劣化や周辺環境の変化により市場での競争力が低下し、買い手が見つかりにくくなります。
具体的な理由としては、屋根の破損や壁の亀裂が進行し、雨漏りや害虫の発生が起こる可能性、給排水システムの劣化による水漏れや詰まりのリスク、また、空き家周辺の過疎化や商業施設の撤退による地域価値の低下などです。

このように建物の老朽化や損傷、設備の陳腐化、近隣環境の悪化、不動産市場のトレンドからの乖離などは非常に大きなリスクです。

時間が経過すればするほど、これらの問題は深刻化し、買い手を見つけることが一層困難になるため、空き家の売却は早めに行うことが望ましいと言えます。

 

・害虫や倒壊の恐れがある

放置された空き家は、害虫の発生や建物の倒壊のリスクもあります。
害虫は衛生的な問題を引き起こし、近隣住民に被害を与える可能性があります。
建物の老朽化は倒壊の危険性を高め、近隣の安全に直接的な脅威をもたらすことがあるでしょう。

このようなリスクがあると、物件の魅力は低下し、結果として財産価値が下がる可能性があります。
投資家や購入希望者は、これらのリスクを考慮して価格を決定するため、空き家を放置することは経済的損失を招くことになります。

 

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